導入インタビュー
西川コミュニケーションズ株式会社様

創業1906年の印刷会社、西川コミュニケーションズ株式会社では、Google Maps Platformを導入し、地域状況の把握から店舗位置の表示までビジネスに広く活用していらっしゃいます。導入の経緯にとどまらず、長くGISに携わっている竹林様に地図のこれからについて大いに語っていただきました。

西川コミュニケーションズ株式会社 東京ソリューショングループ 主査 ビジネスGISコーディネーター 竹林潤 様
西川コミュニケーションズ株式会社
ソリューション本部
東京ソリューショングループ 主査
ビジネスGISコーディネーター竹林 潤 様(左)

西川コミュニケーションズ株式会社

社名
西川コミュニケーションズ株式会社
導入サービス
Google Maps Platform
キーワード
GIS, エリアマーケティング, 地図表示, 位置情報活用

導入の目的

効果的なチラシ配布の提案。
→マーケティング用途のGISは、前線や現場で使う人たちにとっては、操作が難しく、使いこなすことができていなかった。

施策

直感的に把握できるGoogle Maps Platformの導入で地域の状況を詳細に把握。

解決

シンプルかつ使いやすいUIは、クライアントの現場レベルに浸透しやすさの大きな要因となり、マーケティングや営業管理から店舗位置を示すソリューションまで広く活用されることとなった。

竹林様の役割について教えてください。

GISに関することを全般担っています。西川コミュニケーションズは印刷の会社ですが、印刷に対する付加価値として、マーケティングにも取り組むことになって、プログラミングからデザインまで様々な人が加わりました。GISもその流れの一つとして始まったのです。入社して12年目になりました。

12年ともなりますと、Googleマップよりもさらに前からですね。

そうですね。いわゆるGIS(Googleマップが産まれるよりも前のもの)が始まってからはもう25年経ちます。当時はパソコンで地図が動いてマーケティングデータがあるだけで何百万円という仕事がとれた頃です。地図やデータが見えただけで十分に凄いというような。そんなGISバブルの時代から地図にまつわる仕事をずっとやってきています。仕事人生の半分以上は地図に関係しています。
ゴーガさんと知り合ってから、6〜7年ですね。情報技術や扱うことのできるデータ容量が大きくなっていくのにつれて、インターネット上の地図サービスもどんどん洗練されていったのですが、そんな頃にゴーガさんを紹介していただいて、知り合うことになりました。Googleマップをビジネスで使えると知ったのはきっかけとしてすごく大きかったと思っています。ライセンス料はいくら、という話だけではなく、Googleマップを使ってどんなことができるのか、というメリット・デメリット両面をオープンに見せてもらいました。

そこからビジネスでのGoogleマップ導入はスムーズでしたか。

実は、それからすぐに始まったわけではないです。実際にライセンスをお願いするまでにはそこから1〜2年時間を必要としました。今となっては信じられないことですが「Googleマップをビジネスで使う」ということについて、社内で大丈夫なのか、など疑いの声が少なくなかったのです。5年前ぐらいからのGoogleマップのビジネスへの浸透、信頼が加速していったような印象がありますね。そういう流れもあってこれなら使えるだろうと確信をもってゴーガさんにお願いしていった記憶があります。
例えば調査データなどはそれ自体が1,000万円を超えるものなんかもあります。重要性を理解していてもやはり値段が高いです。一方、5年前ですが、Google Maps APIの有償版は、当時150万円ほどで済んだので「こんなに安くて大丈夫なのか」という思いもありました。それまで扱ってきたデータに比べるとケタが違うのです。これは単純に値段の多寡の変化というものではなくビジネスモデルがもう全く違うものになったということだと思います。

ビジネスのあり方が違ってきたということについて、具体的にはどんなところに感じていらっしゃいますか。

システムに対しての垣根が従来のものと比べるとなくなったことです。ゴーガさんとの関係初期から続いているプロジェクトを例に挙げると、全国規模の大きなプロジェクトでも実際に現場で動く人たちのリテラシーは相当に大きな隔たりがあります。そうすると仕事を進めていくにあたって技術に関することが障壁になるケースがあるのですが、Googleマップの場合は、みなさんがプライベートでも使って慣れているので、従来は、新しい技術の導入にあまり積極的でなかった人たちも、能動的に向き合って何か新しいことに活用していけないだろうか、という土壌が出来ていきました。
使い慣れているGoogleマップを使ったシステムだと、マニュアルがなくてもなんとなく直感的に操作をしていくこともできますね。操作のログを見ると、Google Maps Platformを導入してから前線で仕事をする人たちが操作する頻度がだいぶ高くなりました。GISを長くやってきた人間からすればライセンス料が手頃なことと、更新の速さなどを最大のメリットに思っていたのですが、フタを明けてみたら最前線で使う人間たちに与えた影響が最も大きかったのです。そしてそうした積み重ねがあってビジネスそれ自体もスケールアップしていったように思っています。従来のGISサービスや、専門的なソリューションとの大きな違いの部分です。それによって西川コミュニケーションズのビジネスのあり方も、転換点を迎えたと思っています。

ビジネス上の転換点というのはどんなことでしょうか。

Googleマップ以前ならば地図に色を塗って「このエリアはターゲットになりうる人たちがたくさん住んでいる!」と主張したところで「本当なのか?」という反応が起こるだけでした。ですが、Googleマップならば航空写真やストリートビューなども使えるのである地域がどんな性質なのか、という説明をする際にビジュアルの持つ説得力が違います。
従来ならば、何種類も資料を刷って判子をたくさん集めて行なっていたことが画面を見せれば、それで済んでしまうのです。長らくGISに携わってきた身としては、ほとんど下剋上のようにも感じますが、それを認めることが自分自身にとっては重要なことでした。

社内で説得する際もよく言うことですが「Googleマップか、そうじゃないか。Googleじゃない船に乗らない選択肢はないでしょう。」と。単なるビジネスツールという域を超えて、文化になったと言っても過言ではないはずです。

僕はロックが好きなのですが、バンドやろうぜ、とスタジオに4人集まって「せーの!」で音を出す時代から、打ち込みで、自宅でハイクオリティに音楽ができるようになったことに通じる話のように思います。音楽の場合は「生音には魂がある!」という風にも言えますが、Googleマップの場合はずっと手間をかけずにシームレスにスマートに、それを扱うことができるのです。

Google Maps Platformは、その名の通り、地図のプラットフォーム、例えていうならば、共通のお皿で、そこに何を載せてどんな料理を出すのか。それと同じことが、位置情報を活用したビジネスでも行なわれているのです。

Google Maps Platformのようなサービスと、紙の地図を含んだ従来型のものと、今後どのように棲み分けていくと考えますか。

本に例えますと、タブレットなどの端末で読書する方が少なくない一方で、紙の本が好きという人もいますね。ページをめくるとか本を持つというのが好きという感覚です。それと、業界によっては壁一面に紙の地図貼ってそれを使って社員を鼓舞するというところもあります。A1サイズなら弊社で印刷することが可能なのです。あのフィジカルな地図の威圧感というのは相当なものです!Googleマップの便利さに関してはもう皆が認めて久しいとは思いますが、紙の地図は本屋さんに行けばまだ地図コーナーが存在するように、DNA的にまだ刻まれていると言えるのかもしれませんね。極論すればGoogleマップGoogle Maps Platformは地図がそれまでの固定概念での地図ではなくした、というか、まさに生活や移動のお皿、プラットフォームであるという点が特異なのでしょう。

それと、Googleマップで特徴的だと思うこととして、空間を自分の脳内で把握して行動する必要がなくなったことです。ナビゲーションに従って「右に曲がる」「まっすぐ」「左へ」などと歩いていけば目的地に着くのですから。人間が空間を把握する努力をすることが要らない。まるで自動運転です。手元の機器さえ動けば目的地にたどり着くので、記憶を持つ必要すらないのです。なんだかSF作品の世界にいるようにさえ思いますよ。

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